己を神仏に捧げる柴燈護摩

行者が己の肉体を荼毘に付し六根の穢れを滅し仏の位へと至ります。

甑嶽峰中修行2018~(16終)

峰中修行の最終行事は柴燈護摩です。十界修行の中で、自身を供養する為に行います。即ち、行者各々が己の肉体を荼毘に付して六根の穢れを滅し、仏の位へと至る重要な儀礼なのです。柴燈護摩は斧や宝剣、宝弓などの諸作法で、魔を払う諸作法を勤める行者と、護摩を修する行者が、それぞれの役目を司ります。

他宗では、僧階や古参の行者が重要な役割を担いますが、本宗はそれら役割をくじ引きで決めます。甑嶽峰中修行での柴燈護摩は、修行として執り行います。いかなる役目も、分け隔てなく神仏への儀礼として重要な事である事は変わりありませんから。毎年の参加者が一期一会の作法として神仏へ奉納する真剣さこそが大事なのです。

本宗は、国内外の行者が参加する多国籍部隊です。儀式はその行者の母国語で行います。今年は、宝剣はドイツ語。宝弓は中国語(北京語)。表白は、日本語、英語、中国語(広東語)で執り行い、世界平和を祈願いたしました。

このような柴燈護摩は、ここ甑嶽峰中修行でしか見る事は出来ません。たった二泊三日の峰行の期間で、ここまでの形にするのは大変な事す。その大変さ故に、行者たちは必死になって取り組む事になります。この真剣な気持こそが、神仏への最高の供物となるのです。こうした行事を協力して行う事で、互いが国境を越えた強い絆で結ばれる事にもなります。

甑嶽峰中修行は毎年5月の最終金曜日から日曜日の二泊三日で行われます。来年2019年は、新たな元号の下での5月24日(金)~26日(日)です。既に、海外から参加希望の申込が届いています。定員の30人になり次第締め切らせて頂きます。ご興味ある方はご連絡をください。